- Macでもウイルスに感染することあるの？
- 無料のセキュリティソフトでも大丈夫？
- おすすめの無料セキュリティソフトが知りたい
ウイルスといえばWindowsパソコンだけが感染して、Macユーザーの自分には関係がない話題。
と思いがちですが、それは誤りです。もはや過去の話。
事実、Macでもウイルスに感染します。
今のインターネット社会において、セキュリティソフトの備えは常識。
最低限、無料でもいいのでセキュリティソフトを導入することを強くおすすめします。
この記事では、Macのウイルス感染の事例をふまえ、おすすめの無料セキュリティソフト4選をご紹介します。
あなたのMacがウイルスに感染して、データ破損や個人情報流出するまえに、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- Macでもウイルス対策が必要になった理由
- Macを標的としてウイルスの事例と増加傾向
- Macにおすすめの無料セキュリティソフト4選
- Mac用 無料セキュリティソフトの注意点
- Macのおすすめ無料セキュリティソフトのまとめ
Macでもウイルス対策が必要になった理由
数年前までは、ウイルス対策としてMacにセキュリティソフトを導入しなくても問題ない。と言われていました。
そのため今も、Macにはセキュリティソフトは不要でしょ？と思っていませんか。
その認識はすでに過去の話です。
あらためて、Macにもセキュリティソフトが必要になった理由を説明します。
昔の標的はWindowsが大半だった
ウイルスもプログラムの一種のため、OSごとに異なる作りになります。
そのため、標的にするにはシェア率が多いOSが狙われていました。
過去、世界的に主流だったOSは、圧倒的に Windows だったため、ウイルスも Windowsユーザー を標的に作られていました。
結果、Mac を標的としたウイルスが少なくセキュリティソフトが不要。といった誤解が生まれてきました。
決して、Macはウイルスに感染しないOSではありません。
Macを標的としたウイルスの数が少なかったため、ウイルス対策がそれほど重要ではないと思われていただけです。
まずは、この認識をあらためましょう。
もともとMacでもウイルスに感染するが、シェア率が低かったため、そこまで標的にされていなかっただけです。
では、現在のOSのシェア率をみてみましょう。
今はMacのシェアが増え、標的になりえる
2020年10月の、OSのシェア率を紹介します。
世界的な市場シェアの統計を行っている Net Applications社 が公開しているOSのシェア率から引用しています。
| 順位 | OS | シェア率 |
|---|---|---|
| 1位 | Windows | 87.03% |
| 2位 | Mac OS | 10.74% |
| 3位 | Linux | 1.71% |
| 4位 | Chrome OS | 0.42% |
| 5位 | その他 | 0.10% |
この表からわかるように、Mac OS のシェア率が 10.74% と、10人に1人以上がMacを使っている割合になります。
世界シェアとしても徐々に増加しているMacユーザー。
高校生・大学生の若者から、ベンチャー企業・デザイン会社、フリーランスなどにもMacは人気ですよね。
今後さらにシェア率は、増加傾向になることは間違いありません。
そのため、すでにウイルスの標的になりえるシェア率になっています。
Macを標的としてウイルスの事例と増加傾向
実際に、Macをターゲットとした事例がどういったものがあり、ウイルスの数はどれぐらいあるのでしょうか。
Macのウイルスで最も注目されたFlashback
2012年4月に、Macに感染する「Flashback」というウイルスが報告され、各メディアでも注目されました。
感染経路は、不正なWebサイトからFlash Playerを装って Flashback がダウンロードされます。
Flashbackに感染したユーザーは、気付かないうちに個人情報盗難や金銭詐欺の被害に遭う。といったものでした。
調査結果では、世界中の60万台以上のMac OSが感染したと判明しています。
この状況より、サイバーセキュリティ関連サービスを提供する F-Secure の最高研究責任者のMikko Hypponen氏は、以下のように述べております。
今までで最大で、しかも群を抜いている。残念ながら、Macユーザーがマルウェアと無縁だった時代は、永遠に過去のものになってしまった。
出典：CNET
Macをターゲットとしたウイルスの増加
続いて、ウイルスの件数を見てみましょう。
2018年までのウイルス件数
セキュリティ対策ソフト大手の McAfeeの調査 によると、2018年までに累計40万種以上のウイルスが検知されています。
2019年のウイルス件数
アメリカのセキュリティ会社 Malwarebytesの「State of Malware」のレポートによれば、2019年にMacを標的とした攻撃は、前年より大きく増加していました。
2018年にはMac1台あたりの「平均検知件数」が 4.8件 だったのに対し、2019年には 11件 になっています。
これから、Macを標的とした攻撃件数が 2倍以上 に増えたことが分かります。
2020年のウイルス件数
さらに、McAfee が2020年11月に発表している 脅威レポート でも、引き続き2020年も新型ウイルスは発生しております。
これらのレポート数値からも、Macが危険にさらされていることが明確に感じとれると思います。
Macにおすすめの無料セキュリティソフト4選
Macに適した、無料のセキュリティソフトを4選をご紹介します。
日本語で安心して使える無料セキュリティソフトは、この4つのみといっていいでしょう。
アバスト 無料アンチウイルス Mac版
一番おすすめできるのは、アバスト（Avast）です。
チェコ共和国に本社があるAvast Softwareが提供。
ウイルス対策ソフトの開発を専門としており、プラハ証券取引所とロンドン証券取引所に上場しています。
世界シェアとして、導入している利用ユーザーは 4 億 3,500 万人以上といわれており、これからも評価されていることがわかります。
具体的なウイルス検知率は、第三者機関からも高評価と、他の有料セキュリティソフトと比較しても、同等の性能を発揮しているため安心できます。
ただし、パフォーマンスは高くないため、多少パソコンが遅くなる傾向があります。
機能一覧
| アバスト セキュリティ (無料版) | アバスト プレミアム セキュリティ (有料版) | |
|---|---|---|
| ウイルスやその他のマルウェアをブロック | 〇 | 〇 |
| オンラインの安全性を高めて維持 | 〇 | 〇 |
| Wi-Fi セキュリティの弱点がないかスキャン | 〇 | 〇 |
| リアルタイムの Wi-Fi セキュリティ アラート表示 | 〇 | |
| ランサムウェアをブロック | 〇 |
アバスト 無料アンチウイルス Mac 版 の公式ページはこちら
AVG 無料アンチウイルス Mac版
オランダに本社をおくAVGテクノロジー社が開発・提供しています。
上記のアバストに買収されていて、アバストとAVG双方の技術が結集しているため、性能はほぼアバストと同様となっています。
ただ、利用ユーザーは圧倒時にアバストの方が多いため、操作性やデザイン性の面でマッチするなら、AVGの選択でも良いと思います。
機能一覧
| AVG アンチウイルス (無料版) | AVG インターネット セキュリティ (有料版) | |
|---|---|---|
| ウイルス、スパイウェア、ランサムウェア、その他のマルウェアの脅威をリアルタイムでブロック | 〇 | 〇 |
| 安全ではないリンク、ダウンロード、メール添付ファイルをブロック | 〇 | 〇 |
| プログラムとファイルに脅威がないかスキャンする | 〇 | 〇 |
| 自動ソフトウェア アップデートを入手 | 〇 | 〇 |
| ランサムウェア対策の追加レイヤーで個人的なファイルを保護 | 〇 | |
| 偽サイトを回避して安全に決済 | 〇 | |
| フィッシング対策保護を入手 | 〇 |
AVG 無料アンチウイルス Mac版 の公式ページはこちら
Avira Free Antivirus Mac版
ドイツに本社があるAvira GmbHが販売するアンチウイルスソフト。
第三者機関での評価も高く、受賞も数十回しており、常に上位の評価をキープしています。
他の無料版セキュリティソフトでは、ランサムウェア対策は含まれていませんが、Aviraでは無料版から提供されているのも魅力です。
ただし、無料版だとまったくカスタマーサポートが受けられず、有料版にしても日本語でのサポートが受けられない点に注意です。
機能一覧
| AVIRA FREE ANTIVIRUS (無料版) | AVIRA ANTIVIRUS PRO (有料版) | |
|---|---|---|
| ウイルススキャナ (ランサムウェア、ウイルス、トロイの木馬などから保護) | 〇 | 〇 |
| 感染したファイルを修復 | 〇 | 〇 |
| お使いのパソコンが重くなりません | 〇 | 〇 |
| 感染したサイトをブロック | 〇 | 〇 |
| フィッシング攻撃 (ソーシャルネットワーク、電子メールなど) をブロック | 〇 | 〇 |
| 不必要である可能性が高いプログラムをブロック | 〇 | 〇 |
| ダウンロードデータ、Torrent、クラウドストレージをスキャン | 〇 | |
| 電子メールの添付ファイルをスキャン | 〇 | |
| USB デバイスをスキャン | 〇 | |
| 広告なし | 〇 | |
| 無制限のカスタマーサポート | 〇 |
Avira Free Antivirus Mac版 の公式ページはこちら
Sophos Home Free Mac版
Sophosはイギリスに本社を置き、ヨーロッパで最大規模のセキュリティ会社で、主に法人向けにセキュリティを提供することに注力しています。
その法人向けの技術をもとに、一般家庭用に提供しているのが Sophos Home です。
企業向けテクノロジーの人工知能（AI）が使われていて、未知のマルウェアを実行前に検出してブロックしています。
さらに、子供が閲覧できるコンテンツを制御するペアレンタルコントロールも備わっているのも珍しいです。
ただし、ソフト操作画面は日本語対応していますが、カスタマーサポートは日本語に対応していません。
公式サイト上で、問い合わせ画面を表示すると英語表示のみしかありませんので、ご注意ください。
機能一覧
| Sophos Home FREE (無料版) | Sophos Home Premium (有料版) | |
|---|---|---|
| リアルタイムの Mac 向けウイルス対策 | 〇 | 〇 |
| 保護者向け Web サイトフィルタ機能 | 〇 | 〇 |
| Mac Web プロテクション | 〇 | 〇 |
| リモート管理 | 〇 | 〇 |
| Mac 向けランサムウェア対策 | 〇 | |
| プライバシー保護 | 〇 | |
| プレミアムサポート | 〇 | |
| 保護されるデバイスの数 | 3台 | 10台 |
Sophos Home Free Mac版 の公式ページはこちら
その他
上記のおすすめ4選以外でも、Macで利用できる無料セキュリティソフトはあります。
ただ、操作画面自体が日本語になっていないなど、使い勝手に難があったので除外しています。
英語にハードルを感じないなら、以下のソフトも参考にしてみてください。
Malwarebytes for Mac
https://www.malwarebytes.com/mac/
- Mac版は、日本語サポートされていない
- Windows版のみ、日本語サポートされている
- Windows版は、公式サイトから日本語（公式サイトはこちら）
- ずっと無料版は、ウイルス保護しか機能がない
Bitdefender Virus Scanner for Mac
https://www.bitdefender.com/solutions/virus-scanner-for-mac.html
- 日本語サポートされていない
- ずっと無料版は、ウイルス保護しか機能がない
- 1年以上、機能更新されていないアプリなので多少不安（最終更新日：2019年9月26日）
Mac用 無料セキュリティソフトの注意点
おすすめ4選のセキュリティソフトでも、注意してもらい点があります。
それは、無料版のため機能制限があるところです。
各メーカー、それぞれ有料版も存在しているため、無料版には必要最低限の機能しか備わっていません。
無料版は、感染防止機能が不足している
上記で紹介している「おすすめの無料セキュリティソフト4選」で、あえて無料版と有料版の機能比較をのせています。
どのメーカーでも、それだけ機能に差異があります。
無料版だとパソコンに入り込んだウイルスの検知が主機能となり、ウイルスを入り込ませる前の抑止や、かゆいところに手が届くオプション機能が備わっていません。
今まで発生したウイルスで防げないもの
例えば、前節で説明した「Flashback」は、偽サイトからウイルスをインストールする経路でしたが、無料ソフトでは、ウイルスがインストールされたら検知対象になりますが、その前の偽サイトかどうかまでは判断ができない場合もあります。
有料ソフトなら、偽サイトにアクセスした時点で防げたかもしれません。
サポート体制も不十分
メーカーのサポート体制にも不安があります。
問い合わせをする場合、無料ユーザーだと限定的なサポートのみの場合が多いです。
例えば、有料ユーザーなら電話で直接問い合わせできますが、無料ユーザーだと問い合わせフォームからしか連絡ができないといった事もあります。
もしくは、無料ユーザーの場合にはまったく受け付けていないメーカーもあります。
万が一、ウイルスに感染してしまい対処方法を聞きたい場合でも、サポートを受けられないリスクが考えられます。
しっかり守るなら有料版
そのため、Macの利用用途が、必要最低限な操作や簡単なインターネット検索などに限られているユーザー。
もしくは、ITリテラシーが高く、ある程度の危機管理ができ、フィッシングサイトや怪しいアプリはインストールしないなどの判断や抑止が自身でできるユーザーには適していると思います。
>> Macのセキュリティソフト選び方＋おすすめ３選【用途ごとに選択でOK】
全てセキュリティソフト任せにしたい。100%に近い安全性を保ちたいと思っている人には、有料版を検討した方が無難です。
Macのおすすめ無料セキュリティソフトのまとめ
Macの無料セキュリティソフトのまとめです。
Macはウイルスに感染しない。といった誤った認識は捨ててください。
ここで紹介している無料セキュリティソフト4選のいずれかを導入すれば、最低限は問題ありません。
ただし、ウイルスに感染してからの対応機能がメインです。
- ウイルス感染を未然に防ぎたい方
- 日本語で充実したサポートを受けたい方
- さらに安心を求めてる方
こんな思いがある人は、合わせて有料版も検討してみてくださいね。